
1年で資料請求数を7倍に!小さな企業の集客をサポートする、シバサキカホです。
実際に問合せ数を増やしたOL時代の経験を元に、一人広報さんの支援をしています。
「頼まれるとつい引き受けてしまう」──そんな経験、ありませんか?
広報の仕事は、人との信頼関係やチームワークの上に成り立っています。
だからこそ、「断ったら悪いかな」「感じが悪く思われるかも」と考えてしまい、本来やるべき仕事よりも、“頼まれた仕事”を優先してしまうこともあるでしょう。
けれど、すべてを受け入れることが、必ずしも信頼を守ることではありません。
むしろ、余裕を失ってミスが増えたり、相手への対応が雑になったりすると、結果的に信頼関係を損ねてしまうことも。
“断る”とは、拒絶することではなく、「お互いがより良い形で仕事を進めるための選択」。

「断るのが苦手」なのは、あなたが人を大切にしている証拠です。
そんな広報さんが、無理をせずに“ちゃんと伝えられる自分”になれるように──今回は、“断り方”をやさしく解説します。
一見、“頼まれごとを引き受ける”ことは、誠実で優しい行動に見えます。
でも、実はそれが原因で信頼を失ってしまうケースも少なくありません。

実際、私の前の会社にも、そんな人がいました。
上司の頼みも、お客様の頼みも断れず、いつも最後まで残って仕事を抱え込んでいた彼女。
最初のうちは「いつも頑張ってくれて助かる」と言われていましたが、やがて限界を超えてしまい、あちこちから催促やクレームが来るようになってしまったんです。
お客様から「〇〇さんにお願いしたことが全然できてない」と、別の部署の人にまで苦情が届くほどに。
本来、“断らない”ことで信頼を守ろうとしていたのに、結果的には、「約束を守れない人」という印象を残してしまいました。

「断れない=優しい」ではなく、ときには“引き受けない勇気”こそが、自分と相手、どちらの信頼も守ることにつながります。
断ることは、信頼を壊すことじゃない。信頼を長く続けるための選択です。
“断る”というと、どうしても「はっきりNOと言うこと」「相手を拒絶すること」と思いがちですが、本来はそうではありません。
断るとは、「相手の要望をすべて引き受けない」という選択を持つこと。
つまり、“全部を断る”のではなく、“一部を調整する”ことでもいいのです。
「今週は他の案件で手一杯なので、来週でしたら対応可能です。」
「広報の観点から考えると、○○の形で進めたほうが効果的です。」

このように、“代替案を出す”“時期をずらす”“優先順位を伝える”
それも立派な「断り方」です。
実際、先ほど書いた同僚は、どんな依頼にも交渉や断ること・無理だと伝えることを一切せず、ただひたすら「分かりました」と答えてしまっていました。
上司にもお客様にも、誰の頼みも断れない。けれど、ある時。
イベント出展で2日間会社を不在にするスケジュールがあったんです。
そのことを知っているお客様が、「会社に戻ったらこれをやってほしい」と頼んできました。
会社に戻れる距離ではなく、戻れても夜の23時を回るような状況。
それでも彼女は「はい、大丈夫です」と引き受けようとしていたんです。
見かねて私が「それは無理です。来週でしたら確実に対応できます」と代わりにお伝えすると、お客様は「そうだよね、まあそれなら今週はなんとか別のやり方でやっておくよ。」とすんなり納得してくださいました。

つまり、相手は“無理をしてでもやってほしい”のではなく、“誰かに任せることで自分が安心したい”だけなのです。
“断る=NO”ではなく、“相手が納得できる形でYesを調整する”ことが、本当の意味での「信頼を守る断り方」なのです。
“断る=NO”ではなく、“相手が納得できる形でYesを調整する”こと。
それが、本当の意味での「信頼を守る断り方」です。
なぜなら、相手は“無理をしてでもやってほしい”と思っているわけではありません。
多くの場合、「自分のお願いが放置されない」ことへの安心感を求めているのです。
心理学では、人は「コントロール感」を失うと不安になるといわれています。
つまり、“相手に任せたことがどうなるか分からない状態”が、最もストレスになる。
先ほどの例でも、催促が来たのは「どうなるか分からない」状態だったから。
お電話をくださるお客様自身も、上司や取引先から確認を求められて焦っていたり、経営者であれば、投資したお金や時間がどう動いているのか不安を感じていたりします。

だからこそ、「できません」よりも「こうならできます」と伝える。
最初の段階でそう言ってもらえれば、相手は“状況が見える=安心できる”のです。
「今週中は難しいのですが、月曜の午前なら確実に対応できます」
「私は担当外ですが、代わりに○○さんへお繋ぎします」
“解決の方向性”を示すことで、相手の不安を和らげつつ、自分のキャパシティも守ることができます。
結果的に、「対応が早くて丁寧だった」「この人に任せておけば安心」そんな印象が残るのです。
広報の仕事は、「人との関係で成り立つ」仕事。
だからこそ、頼まれることも多く、つい無理をしてしまうこともあります。
ですが、“みんなに好かれる”ことよりも、“信頼される”ことのほうが、ずっと大切。
無理をして引き受けた結果、約束を守れなかったり、クオリティを落としてしまうことのほうが、相手をがっかりさせてしまいます。
だから、「断る=拒絶」ではなく、「断る=守る」。
相手の期待と、自分の誠実さを両立させるための選択なのです。

