
1年で資料請求数を7倍に!小さな企業の集客をサポートする、シバサキカホです。
実際に問合せ数を増やしたOL時代の経験を元に、一人広報さんの支援をしています。
新商品を出したのに、なかなか広がらない。
投稿を頑張っているのに、反応が薄い。
「あれ?こんなに良いのに、なんで?」と思ったことはありませんか?
一方で、同じような商品なのに、気づけばどこでも見かけるようになるものもある。
なぜ、ある商品は爆発的に広がり、ある商品は消えていくのか?
- ある商品は、爆発的にヒットする
- ある商品は、静かに消えていく

この違いは、何なのでしょうか?
商品の質? マーケティングの予算? 運?
もちろん、それらも関係します。
でも、実はもっと根本的な「法則」があるんです。
それが、「イノベーター理論」です。
今回は、商品が広がる“順番”と“壁”について、紹介します🌸
イノベーター理論とは、アメリカの社会学者エベレット・ロジャースが提唱した理論です。
新しい商品やサービスが市場に普及していく過程には、明確な順番があるというもの。

この理論では、人は5つのタイプに分類されます。
- イノベーター(革新者):2.5%
- アーリーアダプター(初期採用者):13.5%
- アーリーマジョリティ(前期追随者):34%
- レイトマジョリティ(後期追随者):34%
- ラガード(遅滞者):16%
正直、この名前は覚えなくて大丈夫です。
テストがあるわけではありませんから。
名前は忘れても大丈夫。
重要なのは、「全員が同じタイミングで動くわけではない」ということ。
この後じっくり説明をしていきますが、新しいものをすぐ試す人もいれば、“みんなが使ってから”動く人もいる。
新しい商品を買う順番は、この順番です。
そして、この順番を理解していないと、どんなに良い商品でも広がりません。
その違いを知っておくことが、広報の武器になります🌸
私は割と新しいことに抵抗がないタイプの人間です。

見た瞬間に「これいい!」と思ったら、止まれません。
ある日、ネットで海外のキーホルダーを見つけました。
一目惚れでした。
「めちゃくちゃかわいい!!」
海外通販をわざわざ取り寄せて、鞄につけました。
そしたら、友達とご飯に行ったとき。
みんなめちゃくちゃ馬鹿にしてくるんです。
- 「え、なにそれ! 変なの!」
- 「どこで買ったの? 趣味悪い」
正直ちょっと傷つきましたが、私は気に入っていたので使い続けました。
鞄につけたキーホルダーが馴染んできたある日。
そのキーホルダーを、芸能人の〇〇ちゃんが使ってるのが分かったんです。

それどころか、〇〇ちゃんがSNSに「これかわいー♡」って載せていました。
そしたら、そのキーホルダーが女の子たちの間で流行り始めたんです。
流行り物が好きな友達から、こう言われました。
「そういえば前から持ってたよね? どこで買ったの?」
手のひら返しです。笑
前は「変なの」って言ってたのに!
そして、やがてその芸能人に興味ない子たちまで広まって、結構町で見かけるようになりました。
ある日、そのキーホルダーを売ってるお店の前で親子連れを見かけました。
お母さんが娘さんに、こう言っていました。
「これ流行ってるの。みんな持ってるし、私も欲しいよ。」
私が経験したことは、まさに「イノベーター理論」そのものでした。
あとから理論を知って、「ああ、これのことだったのか」と腑に落ちたんです。
広報として知っておくべき“拡がり方の順番”を、私は身をもって体感したんです。
- 私や芸能人の〇〇ちゃん(イノベーター2.5%)
海外通販で取り寄せて、真っ先に使い始めた - 芸能人の〇〇ちゃん(アーリーアダプター13.5%)
トレンドに敏感で、SNSで紹介 - 流行り物が好きな友達(アーリーマジョリティ34%)
「みんな使ってる」から買う - 親子連れのお母さん(レイトマジョリティ34%)
「もう当たり前」だから買う
私のキーホルダーの話はたまたまの出来事に見えるかもしれませんが、実は多くのヒット商品も、ほぼ同じ道筋をたどっています。
流行は気まぐれに見えて、実はかなり“法則的”に動いているのです。
たとえば、お茶市場。
毎年、驚くほどの新商品が発売されています。
季節限定、地域限定、機能性表示、コラボ商品……次から次へと新作が出まれています。

お茶の新商品、1年で何種類くらい出ていると思いますか?
10種類?20種類?
実は、年間で数十〜100種類以上の新商品・限定品・リニューアル品が販売されています。
あまりの量に勘違いしそうですが、これまでで…ではなく「年間」の量でこんなにあるんです。
でもそれだけ出ているのに、私たちの記憶に残るのは、ほんの一部だけ。
そんな中でコンビニやスーパーの棚を見ていると、何年も、何十年も、当たり前のように並び続けている「定番商品」がありますよね。
新商品は山ほど出る。生き残れるのはほんの一部。
長年、無数の新商品が出ては消えていく。定番が固定化され、ずっとランキングが変わらなかったお茶市場。
その中で、「定番」と呼ばれる存在になった商品があります。

あなたもきっと飲んだことがあるはず。
私も大好き。
それが、綾鷹です。
2007年の発売当初、ペットボトル緑茶は“透明でスッキリ”が主流でした。
そんな中で綾鷹は、あえて逆を行きます。
急須でいれたような、にごりのある本格的な味わい
このコンセプトを徹底的に追求したのです。
単に美味しいだけではない。
味の説明を読む前に、「濃そう」「ちゃんとしてそう」と感じさせる設計。
五感に訴えるブランディングです。
そしてそれだけじゃなく…あのキャッチコピー、覚えてますか?
選ばれたのは、綾鷹でした。
このフレーズは、ただのキャッチコピーではありません。
まさに、芸能人の〇〇ちゃんが「これ、かわいいよ」「美味しいよ」と紹介する構図を思い出しませんか?
最初に動くのは、トレンドに敏感な人たち。
新商品でその敏感な人たちに届けるのはなかなか難しい。
そんな中で「選ばれたのは、綾鷹でした。」という、“もう誰かが選んでいる”という空気のあるキャッチコピー。
この発想、正直かなり天才的ですよね。

もちろん実際にそれだけ美味しくって、こだわり抜いた商品の良さがあってのこと。
そして一気に広がるのは、
「それ、前から気になってた!」
「みんな飲んでるよね?」
って言い出す、流行に乗りたい人たち。
アーリーマジョリティ。この人たちは34%います。
“選ばれた”という言葉は、「もう安心だよ」と背中を押す魔法の言葉。

発売当時は私も子どもでしたが、友達とあのキャッチコピーをもじってはしゃいでいました。
「選ばれたのは、◯◯でした」って言いながら飲んで、まだ飲んでいない子に「え、まだ飲んでないの?」って。
あれ、完全にマジョリティの拡散ムーブですよね。笑
最初は一部の新しもの好きが試す。
次に、影響力のある人が広める。
それが「流行」と認識されてから、ようやく多くの人が手に取る。
逆に、その順番を越えられなかった商品は、静かに棚から消えていきます。
ヒットは偶然ではありません。
広がるには、ちゃんとした「道筋」があるのです。
では、それぞれの層の特徴と、広報としてどうアプローチすべきかを見ていきましょう。
・どのタイミングで
・誰に向けて
・どんな言葉で伝えるか
これを変えるだけで、反応はまったく違ってきます。
最初に動くのは、ほんの2.5%。
この人たちは、とにかく新しいものが大好きです。
- まだ誰も知らないもの。
- まだ流行っていないもの。
- 「え、それ何?」と聞かれるもの。
そこに価値を感じます。
多少高くても関係ありません。
海外通販でも、英語サイトでも、レビューが少なくても気にしません。
むしろ、“まだみんなが知らない”こと自体が魅力なのです。
周りにどう思われるかも、あまり気にしません。
理解されなくても平気。「自分がいいと思ったから買う」というタイプです。
- 世界初
- 他にはない
- 限定
- 最先端
- 新登場
- 未公開
ポイントは、「まだ知られていない」こと。

“みんなが持っている”は逆効果です。
それはもう、この人たちにとっては遅い。
この層にとっては、“誰も知らない”ことが価値です。
口コミが少ないことも、レビューが少ないことも、むしろ「今だけ」の証拠。
ただし注意点があります。
この人たちは全体の2.5%。
ここだけでヒットはしません。

でも、ここから始めないと、広がりません。
最初に火をつけるのは、この人たち。
広報の最初の仕事は、この2.5%に「これは面白い」と思ってもらうことなのです🌸
次に動くのが、この13.5%。
イノベーターが「最初に買う人」だとしたら、アーリーアダプターは「広げる人」です。
この人たちは、とにかくトレンドに敏感。
- これから流行りそうなものを察知する
- 「まだみんなは知らないけど、これは来る」と見抜く
- 情報のアンテナが高い
そして何より——影響力があります。
SNSのフォロワーが多い人。
コミュニティの中心にいる人。
芸能人、インフルエンサー、目利きの人。

この層が「いい」と言うと、空気が変わります。
・今、注目されている
・先進的
・これから来る
・感度の高い人が選んでいる
・センスのいい人が使っている
アーリーアダプターは、“新しいだけ”では動きません。
「新しい + 価値がある」ここが重要です。
つまり、「選ぶ理由」が必要なんです。

“新しい”はきっかけ。
“価値がある”が決定打。
ここで広報の腕が問われます。
- インフルエンサーや芸能人に実際に使ってもらう
- モニターや体験レビューを増やす
- メディア露出を狙う
- 「トレンド」として切り取ってもらう
単に商品説明をするのではなく、“文脈”を作ることが大事。
「これ、いま来てるらしいよ」という空気を作る。
イノベーターが火をつけ、アーリーアダプターが風を送る。
この層が動き始めると、商品は一気に広がります。
この人たちは“影響力を持つ側”なので、「これいいよ」の一言が周りの購買行動を動かす力になるのです。
ここを越えられるかどうかが、ヒット商品になるか、静かに終わるかの分かれ道です🌸
そしてここからが、本当の勝負です。
アーリーマジョリティは、トレンドに敏感ではあるけれど、イノベーターほど冒険はしません。
- 新しいものは気になる
- でも失敗はしたくない
- 周りの評価を確認してから動く

この層は、とても“賢い慎重派”。
「みんな使ってる」これが最大の安心材料です。
・みんな使ってる
・満足度◯◯%
・レビュー高評価
・リピート率◯◯%
・専門家監修
・安心・安全
この人たちは、“新しい”では動きません。
求めるのは、“安心の証拠”。
数字や実績、口コミ。
根拠が背中を押します。
ここでやるべきことは明確です。
- レビューを丁寧に集める
- 使用者の声を具体的に紹介する
- SNSでのリアルな体験談を可視化する
- 「人気商品」として打ち出す
- 実績を数字で見せる
例えば——
「発売3ヶ月で1万個突破」
「リピート率72%」
「利用者の98%が満足と回答」
こうした“社会的証明”が効きます。
広報の仕事は、“安心材料を積み上げること”です。

この層は、全体の34%。そして先の二つを合わせれば50%に上ります。
ここまで広がれば、商品は“ヒット”と言っていいですよね。
イノベーターとアーリーアダプターが火をつけてくれたものを、アーリーマジョリティが「これなら大丈夫」と受け取り、市場の主流に変えていきます。
ここに届けば一過性の流行ではなく、“定着”が始まるのです。
だから広報は、この層にどう届けるかを常に考える必要があります🌸
この層は、新しいものにすぐ飛びつくタイプではありません。
むしろ少し懐疑的で、「本当に大丈夫?」と様子を見る人たちです。
周りの多くが使い始めて、「もう当たり前だよね」と空気が出来上がってから、ようやく動きます。
- 価格がこなれてきた頃。
- レビューが十分に集まった頃。
- トラブル事例が出尽くした頃。

“安心材料がそろってから”が、彼らのスタート地点です。
だから響く言葉も変わります。
「世界初」ではなく、「定番です」。
- 「みんな使っています」
- 「今や常識」
- そして、「お手頃価格」
広報としてのアプローチも変わります。
この層に必要なのは、安心感です。
- “定番商品”としての打ち出し
- 長く使われている実績の提示
- 価格キャンペーン
- 導入事例や数字の提示
- 「選ばれ続けている理由」の整理
ここまで来ると、新商品というより“当たり前の商品”として扱われます。
大切なのは、リリース直後にこの層を無理に狙わないこと。
彼らは時間差で動きます。
市場がある程度成熟してから、自然に入ってきます。
焦らなくていい。
順番を守れば、ちゃんと届く層なんです🌸
最後にいるのが、ラガードと呼ばれる人たちです。
この層は、新しいものを基本的に受け入れません。
「昔のやり方で十分」
「今さら変える必要ある?」
そう思っているタイプです。

周りがどれだけ使っていても、「自分はいいや」と頑なに動かない。
広報として正直に言うなら——この層を狙う必要はありません。
どれだけ丁寧に説明しても、どれだけ広告を出しても、タイミングが来るまでは動かないからです。
全員に届けようとしない。
これは、戦略です🌸
そして、イノベーター理論でもっとも重要なのが「キャズム(溝)」という概念です。
イノベーター2.5%とアーリーアダプター13.5%の間には、大きな溝があります。
この溝を越えられなければ、商品は広がりません。
イノベーターは「新しい」だけで買います。
でも、アーリーアダプターは違います。
彼らが求めているのは、「新しい」+「ちゃんと価値がある」。
「面白い」だけでは足りないのです。

では、どうやってこの壁を越えるのか。
ポイントは、証明です。
- 実際に使ってもらう(サンプル提供・モニター募集)
- インフルエンサーや発信力のある人に紹介してもらう
- メディア掲載で第三者評価を得る
- 口コミやレビューを集める
「新しいね」から「ちゃんと使えるね」へ。
この壁を越えられれば、あとは自然と広がっていきます。
商品が伸び悩んでいるとき、多くの場合、問題は「質」ではなくこの“2.5%と13.5%の間”にあります。
順番を理解して動くこと。
それが、広報の仕事です🌸
ここまで読んで、気づいたことがありませんか?
そう、各層によって、響くメッセージが全然違う。
- イノベーターには「新しい」
- アーリーアダプターには「トレンド」
- アーリーマジョリティには「みんな使ってる」
- レイトマジョリティには「定番」
同じ商品でも、ターゲットによってメッセージを変える必要があります。
新商品リリース直後は、イノベーター向けに「世界初!」と打ち出す。
数ヶ月経って広がってきたら、アーリーマジョリティ向けに「人気急上昇!」と打ち出す。

時期によって、メッセージを変えていく。
これが、広報の腕の見せ所です。
商品が広がるには、時間がかかります。
でも、正しい順番で進めば、必ず広がります。
だから焦らないでください。
2.5%から始めて、確実に広げていきましょう🌸