
1年で資料請求数を7倍に!小さな企業の集客をサポートする、シバサキカホです。
実際に問合せ数を増やしたOL時代の経験を元に、一人広報さんの支援をしています。
「動画広告を作ろう!」
ある日、社内でそんな話が持ち上がりました。私がいた会社でのこと。
実際にお客様から、
「使い方が分かりにくい」
「文章だけだと、イメージしづらい」
そんな声が届いていて、「動画があったほうがいいよね」という結論に至ったもの。

一人広報の私だけでなく、営業部も巻き込み…。
「これはやるべきだよね」と一致して立ち上がった、いわば肝いりの計画でした。
どんな内容にするか、それぞれの担当はどうするか…などの話が進み、稼働し始めたころ。
営業部の一人の、立場は少し上の…でもこだわりがとても強い方が、目をキラキラさせながら言ったんです。
ヘリコプターで空撮しよう!

いや、……そんな予算、ないんですけど。
私は心の中で、そう思いました。
でも、その方の熱意とアイディアは止まりません。
その方は、リポビタンDの有名なCMを資料として出してきました。

この時点で映像が脳内再生された方、きっと同世代ですね。
「こんな感じの熱い動画を作りたいんだ!」
確かに、あのCMは素晴らしい。誰もが知っている名作です。
心を揺さぶられる、熱いメッセージ。
圧倒的な映像美。
でもね、よく考えてみてください。
- 私たちが作ろうとしているのは、商品紹介の動画
- 使う場所は、ホームページに載せるだけ
- そして何より、そんな予算はない
何度か説明をしましたが、
「いや、でもこういうクオリティじゃないと意味がないんだよ」
「中途半端なものを作るくらいなら、やらない方がいい」
その方はそう言って譲りませんでした。

理想は分かります。気持ちも分かります。
でも、現実として、予算も時間も限られている。
一人広報の私と、手が空いたタイミングで手伝ってくださる営業部で回せるリソースには、限界があります。
結局、動画の話自体が流れてしまいました。
あの時、私は「もったいないな」と思いました。
もし、あの時。小さく始めていたらどうだったでしょう?
- まずはスマホで撮影してみる
- シンプルな構成で、1本公開してみる
- 反応を見て、少しずつ改善していく
- データを取って、上司に報告する
- 「もっとやってみよう」と予算がつく
そうやって一歩一歩進んで、効果が認められれば、もっと予算が出るようになったかもしれない。
そうしたら、いつか「ヘリコプター空撮」も夢じゃなくなったかもしれない。

商品ジャンル的に、ヘリコプター空撮が合っているかは別として…。
でも、「すごいこと」にこだわりすぎて、何も公開できなかった。
完璧を求めすぎて、ゼロになってしまったんです。
そして、公開できなければ、意味がないんです。
広報をしていると、ときどき聞こえてくるのが、こういう“周りのガヤ”です。
- 「もっと派手なことやらないと意味なくない?」
- 「バズらないと広報じゃないでしょ」
- 「数字ばっかり見てて楽しいの?」
地味な数字集計は嫌。
分析は面倒。
コツコツ積み上げる作業には興味がない。
でも、キラキラした企画やイベントの話になると、急に饒舌になる。
広報の中でも、いわゆる「キラキラ」な部分しか知らない人の発想です。
華やかで、目立って、注目を集める仕事は、確かに楽しい。
SNSでバズったり、メディアに取り上げられたりすれば、達成感も感じやすいでしょう。

でも──実際に手を動かしているあなたなら、もうご存じですよね。
広報の仕事は、地味な作業の連続です。
- 数字を拾う
- 反応を見返す
- 仮説を立て
- ズレを直す
- また数字を見る
誰にも褒められない作業を、何度も何度も繰り返す。
それが現実です。
・続けられること
・積み上げられること
・ちゃんと形になること
派手な一発より、小さな一歩でいいから前に進み続けること。
どんなに素晴らしいアイデアでも、公開されなければ、誰にも届きません。
逆に、地味でも、シンプルでも、実際に世に出たものは、人に届きます。
- 完璧な企画を練って、結局何も形にならない
- 60点のクオリティでも、まず公開してみる

どちらが、価値を生むでしょうか?
答えは、明らかですよね。
完璧を目指して、構想だけは立派で、
でも世に出なかった企画は、名前すら残りません。
どれだけ熱量があっても、どれだけ理想が高くても、
公開されなかったものは、存在しなかったのと同じだからです。
先ほど挙げたリポビタンDも、最初から「今の完成形」だったわけではありません。
リポビタンDも今のような“誰もが知る国民的ドリンク”だったわけではありませんよね。
その時代ごとの「しんどさ」に合わせて、メッセージも、表現も、少しずつ形を変えてきたんです。

私たちが知っている
「あの熱いCM」
「完成された世界観」
も、長い試行錯誤の“結果”。
最初からヘリコプターで空撮して、最初から名作CMが生まれたわけではありません。
成功している企業の「今」だけを切り取ると、まるで最初からすごいことをやっていたように見える。
でも実際は、
出して
反応を見て
直して
続けて
積み上げてきた。
その過程を全部すっ飛ばして「同じクオリティじゃないと意味がない」と言ってしまうと、今の自分たちは、永遠に一歩目を踏み出せなくなります。

一歩一歩、小さく始める。
最初は地味かもしれません。
誰も注目しないかもしれません。「こんなんでいいのかな」って、不安になることもあるでしょう。
でも、その一歩が積み重なると、やがて大きな成果になります。
動画の話が流れてから、私は一つのことを学びました。
理想を語る人は多いけれど、現実を動かせる人は少ない。
もしあなたの周りに「もっと派手にやらないと」「バズらないと意味ない」と言ってくる人がいたら、こんな対処法を試してみてください。
「リポビタンDみたいなCMを作りたい」と言われたら、その商品の歴史を調べて見せてあげてください。

例えばリポビタンDの場合は発売当初からCMを行った歴史がありますが、最初から商品が万人受けして大人気となったわけじゃありません。
「最初からヘリコプター空撮だったわけじゃないんですよ」
そう伝えるだけで、少し冷静になってもらえることがあります。
理想を語るのは簡単です。
でも、それを実現するための予算、人員、時間について聞いてみてください。

ケンカ腰になったり、嫌みのようにならないように気を付けてくださいね🌸
「素敵なアイデアですね。…空撮、調べたら〇十万かかるみたいです。費用はどこから出しましょうか?」
「撮影スタッフの手配は、誰が担当しますか?」
「スケジュールは、いつまでに組めそうですか?」
具体的な質問をすると、現実が見えてきます。
そして多くの場合、「それは広報がやってよ」という答えが返ってきます。
そうしたら、笑顔でこう伝えましょう。
「分かりました。では、今ある予算やリソースでできる範囲で始めて、効果が出て予算が追い付いたら〇〇さんの案に挑戦しましょう。」
「最初は小さく始めて、今はすごいことになっている」という事例を、いくつか提案できるようまとまると便利です。
- 最初は社員のスマホ撮影から始めて、今は年間数千万円の予算をかけた動画を作っている企業
- 地味なブログ記事の積み重ねが、今では月間数十万PVのメディアに成長した事例
- SNSの小さな投稿から火がついて、メディアに取り上げられるようになった商品
「最初から派手じゃなくても、ちゃんと育つんです」
そう伝えることで、スモールスタートの価値を理解してもらえます。

例えばTikTokでは、聞いたことのない小さな会社さんが大人気のアカウントになっていたりします。
それはコツコツが成長した結果。
時間や手間がかかる方法ですが、最終的にはあなたが実際に動いてみせることが、一番説得力があります。

こういう「こだわりがとても強い熱血漢」な方って、企画が上がった段階で大手の予算もリソースもある会社のことだけ調べて「こうでないと!」というフィルターがかかってる可能性が高いです。
「じゃあ、まず私がスマホで撮ってみますね」
「簡単な構成で1本作ってみて、反応を見てみましょう」
そう言って、実際に形にする。公開する。データを取る。
小さくても、結果を出す。
それを見せることで、「ああ、こうやって進めればいいんだ」と理解してくれます。
完璧を目指して、何も公開できないより。
60点でも、まず世に出してみる。
地味でも、小さくても、できることから始める。
それが、一人広報が前に進むための、一番確実な方法です。
周りに「派手じゃないと意味がない」と言う人がいても、気にしなくていい。

あなたが小さく動いて、積み上げて、結果を出せば、いつか必ず認められます。
すごいことは、後からついてきます。
まずは、今日できる一歩を、踏み出してみませんか?
小さな一歩の積み重ねが、やがて大きな景色を見せてくれます🌸