どれだけ説明しても“最後まで買わない人”は16%いる。― 売れない人に時間を使うなという話

孫の写真を見たい
遠方の家族とビデオ通話したい
どうしても必要な機能がある

シバサキ
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1年で資料請求数を7倍に!小さな企業の集客をサポートする、シバサキカホです。
実際に問合せ数を増やしたOL時代の経験を元に、一人広報さんの支援をしています。

以前の記事で、「商品が広がる順番」についてお話ししました。
イノベーターから始まり、マジョリティへと広がっていく流れ。

その中で、最後に出てくる“16%”の存在。
広報としては、ほおっておいてよいとまで言った「どれだけ説明しても動かない人たち」です。

今回は、その「最後まで動かない人たち」ラガードについて、少し踏み込んで、この人たちに売るのが難しい理由をお話しします🌸

シバサキ
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用語の意味から整理したい方は、
前回の記事で全体像を解説していますので、ぜひご覧ください。

広報が知っておくべき「普及の法則」― 2.5%から始まる、商品が広がるメカニズム 広報が知っておくべき「普及の法則」― 2.5%から始まる、商品が広がるメカニズム

 

2025年になっても、ガラケーを使い続けた叔父

私の叔父は、2025年になってもずーっとガラケーを使い続けていた人です。

周りがみんなスマホに変えても、その人だけはガラケー。
しかも、かなり前に買った機種で、一度も機種変していないやつ。

シバサキ
シバサキ

動いてるのが、若干キセキのレベル。
当然ですが動画での通話機能はありません。そして音声通話も少し壊れてる。

そして、ついに。
スマホ会社から、こんな連絡が来たそうです。

「この携帯電話のサービスは終了します。スマホに変えてください」

それでも、彼はスマホへ変えませんでした。

 

なぜ、どれだけ説明しても響かない人がいるのか

私も、何度か「スマホに変えたら?」と言いました。

  • 「便利だよ」
  • 「LINEできるよ」
  • 「写真も綺麗に撮れるよ」

でも、全く響かない。
「今のままでいい」の一点張り。

シバサキ
シバサキ

なぜ、どれだけ説明しても響かないのか?
理由は、大きく2つあります。

 

① 新しいものに対する心理的抵抗

叔父は新しいものに対する抵抗感が、ほんっっっとうに強い。

「使い方が分からない」
「覚えるのが面倒」
「今までと違うのが嫌」

叔父のようなタイプの人は、変化そのものがストレスなんです。
私たちにとっては「スマホなんて簡単」でも、この人たちにとっては「未知の世界」。

その未知の世界に飛び込むことが、怖いんです。

 

② 変化=リスクという思考

そして、もう一つ。
変化=リスクという思考が、とても強い。

「スマホに変えて、使いこなせなかったらどうしよう」
「高いお金払って、結局使わなかったら無駄じゃん」
「今のガラケーで困ってないのに、わざわざ変える必要ある?」

変化することのメリットより、変化することのリスクの方が大きく見えるんです。

シバサキ
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人は「得をすること」よりも、「損をしないこと」を優先する生き物。
それは心理学的にも裏付けられていることです。

だから動けない。
合理的ではなく、“本能的に”止まってしまうのです。

 

③ 「今困っていない」人は動かない

そして、これが一番大きい理由かもしれません。

「今困っていない」という意識が、強すぎる。

「ガラケーで充分」
「メールも送れるし」
「別に困ってないし」

シバサキ
シバサキ

より便利なスマホを知っている私たちからすれば首をかしげたくなりますが…。

叔父の場合、電話の機能は壊れていてよく周りは困っていました。
『本人は』今困っていない」という点もポイントです。

困っていない人は、動きません。
どんなにスマホの便利さを説明しても、「でも今困ってないから」で終わり。

分かるんです、その気持ち。

今まで長年使ったガラケーから変えたくない。
慣れ親しんだものを手放したくない。

よく分かります。
でも、広報として商品を売ろうとしている立場からすると、この人たちには、本当に何も響かないんです。

 

結局、何がきっかけでスマホに変えたのか

そんな叔父が、最近ついにスマホに変えました。

シバサキ
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まさに大ニュース。
何がきっかけだったと思いますか?

ガラケーは前から壊れてていて、通話すらまともにできないレベル。
それでも、使い続けていたのに。

スマホに変えたきっかけ。それは遠方に孫が生まれたこと。

息子夫婦が「孫の写真はアプリで共有してるから、スマホなら見れるよ」と言ったそうです。

「孫の写真を見たい」
その一心で、叔父はついにスマホに変えました。

シバサキ
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孫は強い!

ただもし私が叔父に何度も「スマホに変えましょう」と説得している携帯ショップ店員だったら、これまでの説得は…と膝から崩れ落ちたと思います。

 

ラガードが動くのは、「外部からの強制」か「強い個人的動機」だけ

叔父のようなラガード(遅滞者)が動くのは、2つのパターンしかありません。

  • 外部からの強制
  • 強い個人的動機

 

  • ガラケーのサービスが終了する
  • 会社で「スマホ必須」になる
  • 周りが全員スマホで、ガラケーでは不便すぎる

「もう、変えるしかない」という状況が、外部からの強制に当たります。

実は私の母もラガードの傾向。叔父の妹なだけある性格です。
そんな母も当然、長年スマホに変えるのを渋っていました。

ですが周りが全員LINEで連絡をしていて、自分だけ「連絡手段がないから」と取り残されたことがきっかけでスマホに変えました。

シバサキ
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一言で「ラガード」と言っても、強さや動機は人それぞれ。

 

一方、叔父はそんなことお構いなし。
「通話ができない、メール以外の連絡手段がないからなんだ」と言わんばかり。
そんな彼がスマホに変えたきっかけは「強い個人的動機」でしたね。

  • 孫の写真を見たい
  • 遠方の家族とビデオ通話したい
  • どうしても必要な機能がある

「これがないと、困る」という強い動機。

それ以外では、動きません。
どんなに「便利ですよ」と説明しても、どんなに「今ならお得」と言っても、響かないんです。

 

ラガードを追いかけるのは、時間の無駄

厳しいことを言いますが、ラガードを追いかけるのは、時間の無駄です。

  • どんなに説明しても、買ってくれない
  • 「強制」か「強い個人的動機」がないと、動かない
  • 説得すればするほど、頑なになる
シバサキ
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労力に対して、リターンがほとんどありません。

広報として、時間もリソースも限られているなら、ラガードに使う時間はありません。
その時間を、他の層に使いましょう。

  • イノベーター2.5%をもっと幸せにする
  • アーリーアダプター13.5%に、もっと広めてもらう
  • アーリーマジョリティ34%が安心して買えるように、口コミを集める

この人たちに全力を注いだ方が、よっぽど成果が出ます。
ラガード16%を追いかけるより、イノベーター2.5%をもっと大事にする方が、賢い選択です。

 

ラガードは、いずれ勝手に買ってくれる

そして、ラガードを追いかけるのは、時間の無駄と言い切る理由がもうひとつあります。
ラガードは、いずれ勝手に買ってくれます。

シバサキ
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えっ、矛盾してるよ!と思いましたか?

  • 商品が「当たり前」になった時、やっと動く
  • 外部からの強制があれば、仕方なく買う
  • 強い個人的動機があれば、自分から買う

つまり「家宝は寝て待て」。
あなたが説得しなくても、時が来れば勝手に動きます。

だから、わざわざ追いかけなくていいんです。

私たち広報はつい、この人たちを追いかけてしまいます。

全員に届けたい気持ち。否定されると説得したくなる心理。
なにより”理解されない悔しさ”。

繰り返しになりますが、でも、ラガードを追いかけるのは時間の無駄です。

全員に届けようとしなくていい。
否定されても、説得しなくていい。

理解されなくても、悔しがらなくていい。

ラガードは、時が来るまで放っておきましょう。
あなたの時間とエネルギーは、もっと価値のあることに使いましょう🌸

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